以下の質問内容について「ルール」に反していると思われる部分を選んで下さい。
ご連絡いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
Re:短編小説
卍
[ID:ayu1126]
「部長さん部長さん」
彼は私のことを『部長さん』と呼ぶ
黒ぶちの眼鏡のブリッジをくい、と持ち上げ、開いているかも定かでない糸目で私を見つめながら
部長さん部長さん、と楽しそうに呼ぶのだ
「部長さん部長さん、今日は何を描きはりますん?」
真っ白な下地を睨み付ける私の肩越しに、カンバスを覗きこみながら
楽しそうに『部長さん』と呼ぶのだ
私が木炭をカンバスに滑らせている間も、油と絵の具を塗りたくっている間も、楽しそうに私を呼び続けるのだ
「部長さん部長さん」
いつになったら、貴方はこちら側に来てくれはるのですか
戻る